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住宅購入の登記費用はいくら?登録免許税と司法書士報酬の内訳

更新日:2026-09-14

住宅を買うと、その不動産が自分のものになったことを法務局の登記簿に記録します。この手続きにかかるのが登記費用で、中身は登録免許税(国に納める税金)司法書士報酬(手続きを代行する専門家への支払い)の2つです。

見積書では「登記費用一式」とまとめられていることが多く、内訳がわかりにくい費目でもあります。何にいくらかかっているのかを分解します。

登記は3種類ある

登記の種類内容必要になる場面
所有権移転登記所有者を売主から買主に書き換える土地、および中古建物
所有権保存登記まだ誰の名義にもなっていない新築建物に最初の所有者を記録する新築建物
抵当権設定登記金融機関が担保権を設定する住宅ローンを借りる場合

現金で新築を買うなら抵当権設定は不要です。逆にローンを使うなら、この3つ(新築なら移転+保存+設定)がすべて発生します。

登録免許税は「固定資産税評価額」で計算する

ここが見積もりを読むうえでいちばん重要な点です。登録免許税の計算のもとになるのは売買価格ではなく、自治体が定めた固定資産税評価額です。

評価額は実勢価格より低く、一般に土地で実勢価格の70%前後、建物で50〜60%前後と言われます。3,000万円で買った物件でも、課税の基準になるのは2,000万円前後ということが起こります。

固定資産税評価額は固定資産評価証明書納税通知書で確認できます。中古物件なら売主が持っている納税通知書で、おおよその額を契約前に把握できることがあります。

税率と軽減措置

本則の税率に対して、住宅用の建物と土地には軽減措置があります。適用には期限があり、2026年9月時点では次のとおりです。

登記の種類本則軽減後期限
土地の所有権移転2.0%1.5%2029年3月31日
建物の所有権保存(新築)0.4%0.15%2027年3月31日
建物の所有権移転(中古)2.0%0.3%2027年3月31日
抵当権の設定0.4%0.1%2027年3月31日

建物の軽減幅が大きいことがわかります。特に中古建物の移転は2.0%→0.3%と7分の1以下になります。なお抵当権設定登記だけは、評価額ではなく借入額に対して課税されます。

建物の軽減には要件があります

建物の登録免許税の軽減を受けるには、自己の居住用であること、床面積が登記簿上50㎡以上であること、取得後1年以内に登記することなどの要件を満たす必要があります。中古住宅の場合はこれに加えて、1982年1月1日以後に新築されたもの(または耐震基準に適合することが証明されたもの)という条件があります。要件を外れると本則税率になり、税額が大きく変わります。

また軽減の適用には、市区町村が発行する住宅用家屋証明書が必要です。登記の前に取得するもので、通常は司法書士が代行します。

3,000万円の物件で計算する

物件価格3,000万円、借入額3,000万円で、中古マンションと新築マンションを比較します。

項目中古マンション新築マンション
土地の評価額(想定)840万円630万円
建物の評価額(想定)1,080万円1,260万円
土地の移転登記126,000円94,500円
建物の登記32,400円(移転0.3%)18,900円(保存0.15%)
抵当権の設定30,000円30,000円
登録免許税 小計188,400円143,400円
司法書士報酬(目安)100,000円100,000円
合計288,400円243,400円

マンションは土地の持分が小さいため、一戸建てに比べて土地の登録免許税が抑えられます。逆に一戸建ては土地の割合が大きく、同じ価格でも登記費用は高くなる傾向があります。

司法書士報酬の目安

司法書士報酬は自由化されており、事務所ごとに設定が異なります。住宅購入時の登記一式(移転+設定)で7万〜15万円程度が一つの目安です。件数が増える(土地が複数筆にわたる、共有名義にする)と加算されます。

実務上は、金融機関が指定する司法書士に依頼する流れになることが多く、買主が自由に選べないケースもあります。これは、抵当権設定登記が確実に行われることを金融機関が確認する必要があるためです。見積書に「報酬」と「登録免許税(実費)」が分けて記載されているかを見ると、内訳が把握しやすくなります。

登記費用の見積もりには、報酬と登録免許税のほかに登記事項証明書の取得費用(1通600円程度)、住宅用家屋証明書の発行手数料(1,300円程度)、交通費・郵送費などの実費が含まれます。数千円規模ですが、見積書の「合計」と自分の計算が合わないときはこのあたりが理由になります。

自分で登記できるか

法律上、登記申請は本人が行うこともできます。報酬分(10万円前後)は節約できる計算です。

ただし住宅ローンを使う場合、抵当権設定登記は金融機関の権利に直結するため、金融機関が司法書士による手続きを条件としているのが一般的です。現金購入で抵当権設定がない場合に限って、本人申請が現実的な選択肢になるというのが実務上の位置づけです。決済当日に売買代金の支払いと登記申請を同時進行させる必要があることも、専門家が入る理由になっています。

まとめ

  • 登記費用は登録免許税(税金)+司法書士報酬の2階建て
  • 課税のもとになるのは売買価格ではなく固定資産税評価額(抵当権設定のみ借入額)
  • 住宅用の軽減で、建物は新築0.15%・中古0.3%、土地1.5%、抵当権0.1%(期限あり)
  • 軽減には床面積50㎡以上などの要件と住宅用家屋証明書が必要
  • 3,000万円の中古マンションで約29万円、新築マンションで約24万円

登記費用は決済日に現金で必要になる費目です。仲介手数料やローン事務手数料と合わせて、引渡し日にいくら動くのかを事前に把握しておくと、当日の資金移動でつまずきにくくなります。

登記費用を含めた諸費用の合計と、購入時に必要な現金の目安が計算できます。新築・中古で変わる税率も自動で切り替わります。

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この記事を書いた人

都内在住。Web制作・デザインに20年以上携わり、現在はインハウスでWeb制作や改善業務に関わっています。自身でも住宅ローンを組み、返済や見直しを経験してきました。実体験と調査をもとに、住宅ローンをできるだけわかりやすく整理して発信しています。

参考・出典

※記事内の試算は当サイトの独自試算です(2026年9月時点)。固定資産税評価額は土地を実勢価格の70%、建物を60%と仮定した概算で、実際の評価額は自治体の評価によります。司法書士報酬は事務所ごとに異なります。