不動産取得税はいくらかかる?控除で0円になる条件と、かかるケース
更新日:2026-09-14
不動産取得税は、家や土地を取得したときに一度だけかかる都道府県の税金です。引渡しから半年〜1年ほど経ってから納税通知書が届くため、購入時の資金計画から抜け落ちやすい費目でもあります。
もっとも、自分で住むための住宅なら0円になるケースが少なくありません。なぜ0円になるのか、どういう場合にかかるのかを、評価額の数字で確認します。
計算の基本形
税額は次の式で決まります。
不動産取得税=(固定資産税評価額 − 控除額)× 税率
ポイントは2つ。課税の基準が売買価格ではなく固定資産税評価額であること、そして住宅には大きな控除があることです。
固定資産税評価額は実勢価格より低く、一般に土地で70%前後、建物で50〜60%前後とされます。3,000万円で買った物件でも、課税の基準になる合計額は2,000万円前後になります。
税率と軽減の期限
| 対象 | 本則 | 軽減後 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 住宅(建物) | 4% | 3% | 2027年3月31日 |
| 土地 | 4% | 3% | 2027年3月31日 |
| 住宅以外の建物(店舗・事務所など) | 4% | 4%(軽減なし) | — |
さらに土地については、2027年3月31日までの取得なら宅地の評価額を1/2として計算する特例があります。実質的な税率は1.5%相当ということになります。
建物の控除:新築は最大1,200万円
要件を満たす住宅は、建物の評価額から控除額を引いたうえで課税されます。
| 区分 | 控除額 |
|---|---|
| 新築住宅 | 1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円) |
| 中古住宅 | 新築された時期に応じて100万〜1,200万円 |
中古の控除額が小さくなるのは、建てられた時期の税制にあわせた額が適用されるためです。1997年4月以降に新築されたものは1,200万円ですが、それ以前は段階的に下がり、1981年7月〜1985年6月なら420万円といった具合です。
控除を受けるには床面積の要件があります
建物の控除には、床面積が50㎡以上240㎡以下(貸家用の共同住宅は40㎡以上)という要件があります。中古住宅の場合はこれに加えて、自己の居住用であることと、1982年1月1日以後に新築されたもの(または新耐震基準に適合することが証明されたもの)という条件が付きます。投資用として買う中古住宅は控除の対象外になり、評価額に直接3%がかかります。
土地の控除は「税額から」引く
土地の軽減は、評価額からではなく計算した税額から差し引く形です。次のうち多いほうの額が引かれます。
- 45,000円
- 土地1㎡あたりの評価額 × 1/2 × 住宅の床面積の2倍(最大200㎡) × 3%
2番目の式は、ふつうの広さの住宅なら土地の税額そのものを上回ることが多く、結果として土地の不動産取得税は0円になるケースが大半です。この記事および当サイトの計算機では、土地分を0円として扱っています。
物件価格別に、建物分がいくらになるか
建物の評価額を実勢価格の60%、土地と建物の価格比率を種別ごとに置いて計算したものです(控除は新築の1,200万円を適用)。
| 物件価格 | 新築マンション | 新築一戸建て | 中古マンション | 中古一戸建て |
|---|---|---|---|---|
| 3,000万円 | 18,000円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 4,000万円 | 144,000円 | 0円 | 72,000円 | 0円 |
| 5,000万円 | 270,000円 | 90,000円 | 180,000円 | 0円 |
マンションのほうが税額が大きくなるのは、価格に占める建物の割合が高いためです。一戸建ては土地の割合が大きく、その土地分は軽減で0円になりやすいため、建物の評価額が控除枠に収まりやすくなります。
目安として、建物の評価額が1,200万円(新築の控除枠)を超えるあたりから税額が出はじめます。マンションなら物件価格3,000万円前後、一戸建てなら4,000万〜5,000万円前後が一つの分かれ目になります。ただし評価額は物件の仕様・築年数・自治体の評価で変わるため、実際の金額は納税通知書で確認することになります。
いつ、どうやって払うのか
不動産を取得すると、都道府県から納税通知書が送られてきます。届く時期は自治体によって差がありますが、取得から3か月〜1年後が一般的です。納付は通知書に記載された期限までに一括で行います。
軽減を受けるには申告が必要な場合があります
多くの自治体では登記情報から住宅用と判断して自動的に軽減が適用されますが、取得後60日以内などの期限を定めて申告を求める自治体もあります。申告しないまま軽減前の税額で通知が来た場合でも、あとから還付を受けられる扱いが一般的です。通知書が届いたら、軽減が反映された額かどうかを確認できます。物件所在地の県税事務所が窓口です。
まとめ
- 不動産取得税=(固定資産税評価額 − 控除額)× 3%(2027年3月31日まで)
- 新築住宅は建物の評価額から1,200万円、中古は新築時期に応じて100万〜1,200万円の控除
- 土地は税額から控除が引かれ、住宅用なら0円になることが多い
- 控除には床面積50〜240㎡などの要件があり、投資用の中古住宅は対象外
- 納税通知書は引渡しから半年〜1年後に届く。自治体によっては申告が必要
0円で済むことが多い一方、マンションや価格の高い物件では数十万円になることもあります。購入時に払う費目とは時期が違うため、通知書が届く時期に備えて手元資金を見ておくと想定外になりにくくなります。
不動産取得税を含めた諸費用の合計を計算できます。物件種別と価格を変えると、取得税がかかり始める価格帯も確認できます。
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参考・出典
※記事内の試算は当サイトの独自試算です(2026年9月時点)。固定資産税評価額は土地を実勢価格の70%、建物を60%と仮定した概算です。軽減の要件・申告方法は都道府県ごとに運用が異なるため、実際の税額は物件所在地の県税事務所の案内によります。