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住宅購入時の火災保険はいくら?5年契約になった理由と保険料が変わる要素

更新日:2026-09-14

住宅ローンを借りる場合、火災保険への加入は融資の条件になっているのが一般的です。担保である建物が焼失したときに、金融機関が債権を回収できなくなるためです。

諸費用のなかでは唯一、自分で商品を選んで金額を動かせる費目でもあります。どの要素で保険料が決まるのかを押さえておくと、見積もりの読み方が変わります。

2022年10月から最長5年になった

かつて火災保険は最長36年の長期契約が可能で、住宅ローンの期間に合わせて一括で払う形が一般的でした。その後10年に短縮され、2022年10月からは最長5年になっています。

背景にあるのは、自然災害による保険金支払いの増加です。台風・豪雨による支払額が大きくなり、長期の保険料を固定しておくことが難しくなったため、料率を見直しやすい期間に短縮されました。

契約者から見ると、5年ごとに保険料が見直されることになります。更新のたびに料率改定の影響を受ける一方、補償内容や保険会社を選び直す機会が定期的に来るという面もあります。

保険料を決める4つの要素

要素影響
建物の構造最も大きい。耐火構造(M構造・T構造)か木造(H構造)かで倍以上変わることがある
所在地都道府県ごとに料率が異なる。水災リスクの高い地域では割高になる
補償範囲水災・盗難・破損汚損などを付けるかどうか
保険金額建物の再調達価額(同じ建物を建て直すのに必要な額)で設定する

構造の区分は次のとおりです。

区分対象保険料の傾向
M構造コンクリート造の共同住宅(マンション)最も安い
T構造鉄骨造・耐火建築物の一戸建てなど中間
H構造木造の一戸建てなど最も高い

同じ価格の物件でも、マンションと木造一戸建てでは保険料が大きく違います。当サイトの計算機では、5年一括でマンション15万円、一戸建て25万円を目安として置いています。

水災補償を付けるかどうか

補償範囲のなかで、付ける・付けないの判断が最も分かれるのが水災です。保険料への影響が大きく、付けないことで1〜2割下がることもあります。

水災が補償するもの水災では補償されないもの
台風・豪雨による洪水、高潮、土砂崩れ給排水設備の事故による水漏れ(別の補償項目)
床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水建物の老朽化による雨漏り

判断材料になるのがハザードマップです。国土交通省の「重ねるハザードマップ」や自治体の公表資料で、浸水想定区域かどうか、想定される浸水深がどれくらいかを確認できます。マンションの高層階なら浸水の可能性は低い一方、土砂災害警戒区域では階数に関係なくリスクが残ります。

2024年10月から水災料率が地域別になりました

それまで全国一律だった水災の保険料率が、市区町村ごとの水災リスクに応じて5区分に分けられました。リスクの低い地域は下がり、高い地域は上がる方向の改定です。同じ建物でも所在地によって差が出るようになったため、以前の相場感がそのまま当てはまらない場合があります。

地震保険は火災保険とセットでしか入れない

地震・噴火・津波による損害は、火災保険では補償されません。これらをカバーするのが地震保険で、単独では加入できず、火災保険に付帯する形になります。

項目内容
保険金額火災保険の保険金額の30〜50%の範囲(建物5,000万円・家財1,000万円が上限)
契約期間最長5年
保険料建物の構造と所在地で決まる。保険会社による差はない
割引建築年割引・耐震等級割引など(最大50%)

地震保険は政府が再保険を引き受ける公的性格の強い制度のため、どの保険会社で入っても保険料は同じです。比較の対象になるのは火災保険部分と、付帯できる特約の内容になります。

保険金額が火災保険の50%までという上限があるため、全壊しても建て直しの全額はカバーされません。これは「損害の全額補填」ではなく「生活の再建資金」を目的とした制度設計によるものです。加入率は全国平均で3割台半ばですが、地域差があります。

長期一括払いと年払いの差

5年分を一括で払うと、年払いを5回繰り返すより割安になります。割引率は保険会社によりますが、5年一括で年払い換算の1割前後が一つの目安です。

一方で、契約時に5年分をまとめて現金で払うことになるため、初期費用は増えます。手元資金を優先するなら年払い、総額を抑えるなら一括、という選び方になります。当サイトの計算機では、契約年数に比例した概算で計上しています(長期割引は見込んでいないため、実際はこれより下がることがあります)。

見積もりを取るときに決めておくこと

  • 保険金額:建物の再調達価額。不動産会社や保険代理店が物件情報から算出します
  • 水災の有無:ハザードマップを見てから決められます
  • 家財保険の有無と金額:建物の保険とは別枠。家具・家電が対象です
  • 地震保険の有無:火災保険金額の30〜50%の範囲で設定します
  • 免責金額:自己負担額を設けると保険料が下がります
  • 契約期間と払い方:1〜5年、一括か年払いか

不動産会社から提示される保険は手続きが簡単な反面、条件を絞り込む余地が残っていることがあります。複数社の見積もりを取ると、同じ補償でも金額に幅があることが確認できます。

まとめ

  • 火災保険は2022年10月から最長5年。以降は5年ごとに見直しが入る
  • 保険料は構造・所在地・補償範囲・保険金額で決まる。構造の影響が最も大きい
  • 水災補償は保険料への影響が大きく、ハザードマップが判断材料になる
  • 2024年10月から水災料率が地域別5区分になった
  • 地震保険は単独加入できず、保険料はどの会社でも同じ

諸費用のなかで自分の選択が金額に直結する数少ない費目です。他の費目が固まったあとで、総額のなかでどのくらいの位置を占めるのかを見ておくと、補償範囲の判断がしやすくなります。

火災保険の契約年数を変えながら、諸費用の合計と必要な現金の目安を確認できます。他の費目とあわせて総額で把握できます。

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この記事を書いた人

都内在住。Web制作・デザインに20年以上携わり、現在はインハウスでWeb制作や改善業務に関わっています。自身でも住宅ローンを組み、返済や見直しを経験してきました。実体験と調査をもとに、住宅ローンをできるだけわかりやすく整理して発信しています。

参考・出典

※記事内の保険料は当サイトが目安として設定した概算です(2026年9月時点)。実際の保険料は建物の構造・所在地・補償内容・保険会社によって大きく変わります。