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残業時間の計算方法:1日8時間と週40時間、どちらで数えるのか

更新日:2026-09-15

残業時間を自分で数えようとすると、「1日8時間を超えた分」と「週40時間を超えた分」のどちらで計算すればいいのか迷います。結論から言うとどちらも使います。ただし同じ時間を二重に数えることはありません。

この記事では、その振り分けの考え方を具体的な数字で確認します。

法定労働時間は1日8時間・週40時間

労働基準法が定める労働時間の上限は、1日8時間かつ1週40時間です。どちらか一方でも超えれば、超えた分が時間外労働になります。

商業、映画・演劇業、保健衛生業、接客娯楽業で、常時使用する労働者が10人未満の事業場については、週の上限が44時間になる特例があります。自分の職場が当てはまるかどうかは就業規則で確認できます。

ケース1:1日は8時間以内だが、週が40時間を超える

1日7時間の勤務を週6日続けた場合です。

9:00〜17:00・休憩60分 × 6日

項目時間
1日の実働7時間(1日8時間以内)
週の実働合計42時間
法定内40時間
時間外2時間

1日単位では一度も8時間を超えていませんが、週40時間を超えた2時間が時間外労働になります。

ケース2:1日は8時間を超えるが、週は40時間ちょうど

1日9時間の勤務を週5日続けた場合です。

9:00〜19:00・休憩60分 × 5日

項目時間
1日の実働9時間(うち1時間が8時間超)
週の実働合計45時間
1日単位の時間外1時間 × 5日 = 5時間
法定内8時間 × 5日 = 40時間
週単位の追加0時間
時間外の合計5時間

週の実働は45時間ですが、そのうち5時間はすでに1日単位で時間外として数えています。残りの40時間はちょうど週の上限なので、週単位では追加の時間外が出ません。合計は5時間です。

二重に数えないための考え方

ケース2で「1日単位で5時間、週単位で5時間、合わせて10時間」と計算してしまうと、実際の倍になります。週40時間の判定は、1日単位の時間外を除いた「法定内労働」の合計に対して行うと考えると、重複を避けられます。

所定外労働と法定外労働は別のもの

「残業」という言葉には2つの意味が混ざっています。

種類意味割増
所定外労働会社が決めた勤務時間(所定労働時間)を超えた分法定内なら割増は不要(通常の賃金は支払われる)
法定外労働法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた分25%以上の割増が必要

所定労働時間が7時間の会社で、9時間働いた日

  • 7時間から8時間までの1時間 … 所定外だが法定内。通常の時給分が支払われる
  • 8時間から9時間までの1時間 … 法定外。時給の1.25倍以上が支払われる

同じ「残業2時間」でも、前半と後半で単価が違うことになります。

所定労働時間が8時間ちょうどの会社なら、所定外=法定外となり、この区別は表に出てきません。7時間30分や7時間45分を所定としている会社では、この差が毎日少しずつ積み上がります。なお割増を計算するもとになる1時間あたりの賃金は、月給から月平均所定労働時間で割って算出します。

週の起算日で結果が変わる

週40時間を判定するときの「1週間」は、就業規則で起算日を定めていればその日から、定めがなければ日曜起算とするのが原則的な扱いです。

月曜起算か日曜起算かで、土日をまたぐ勤務がどちらの週に入るかが変わり、週40時間を超えるかどうかの結果も変わることがあります。自分の職場がどちらなのかは就業規則で確認できます。

まとめ

  • 法定労働時間は1日8時間かつ週40時間。どちらか一方でも超えれば時間外
  • 1日7時間×6日なら、日単位は8時間以内でも週2時間が時間外
  • 1日9時間×5日なら5時間が時間外。週の分を足して10時間にはならない
  • 二重計上を避けるには、週40時間の判定を法定内労働の合計に対して行う
  • 所定外労働と法定外労働は別のもので、割増の有無が変わる

日ごとの出退勤を記録しておけば、1日単位と週単位の両方の判定をまとめて確認できます。月末にまとめて計算するより、少しずつ入れておくほうが数字の食い違いにも気づきやすくなります。

1か月分の出退勤を入れると、1日8時間と週40時間の両方で判定した残業時間を自動で集計します。二重計上しない振り分けもツール側で行います。

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この記事を書いた人

都内在住。Web制作・デザインに20年以上携わり、現在はインハウスでWeb制作や改善業務に関わっています。会社員として勤怠管理や残業の集計を自分で行ってきた経験をもとに、労働時間まわりの仕組みをできるだけわかりやすく整理して発信しています。

この記事の位置づけ

労働基準法の一般的な内容を整理したもので、個別の事案について結論を示すものではありません。就業規則や労使協定の内容によって取り扱いは変わります。実際の判断が必要な場合は、勤務先の担当部署か、所轄の労働基準監督署・総合労働相談コーナーにご相談ください。

参考・出典

※2026年9月時点の法令にもとづいています。記事内の金額はすべて当サイトの独自試算で、割増率は労働基準法が定める最低基準を用いています。就業規則でこれより高い率を定めている場合は結果が変わります。