年次有給休暇の基本:いつ、何日もらえるのかを付与日数表で確認する
更新日:2026-09-17
年次有給休暇は労働基準法で定められた休暇で、取得しても賃金が減りません。「いつから何日もらえるのか」は勤続年数で決まっています。この記事では基本の仕組みを整理します。
付与される2つの要件
年次有給休暇が付与されるには、次の2つを満たすことが必要です。
- 雇入れの日から起算して6か月間継続して勤務していること
- その期間の全労働日の8割以上出勤していること
この2つを満たすと、6か月の時点で10日が付与されます。以後は1年ごとに、勤続年数に応じた日数が付与されます。
勤続年数ごとの付与日数
週5日以上働いている場合、または週の所定労働時間が30時間以上の場合の日数です。
| 継続勤務年数 | 6か月 | 1年6か月 | 2年6か月 | 3年6か月 | 4年6か月 | 5年6か月 | 6年6か月以降 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 付与日数 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
6年6か月で20日に達し、それ以降は毎年20日です。これが法定の上限で、会社がこれを上回る日数を定めることはできます。
週4日以下で働いている場合は日数が変わります。その仕組みはパート・アルバイトの比例付与で整理しています。
基準日は入社日から数える
付与される日を基準日と呼びます。法定どおりであれば、入社日の6か月後の応当日が最初の基準日で、以後は1年ごとです。
2026年4月1日に入社した場合
2026年10月1日 … 10日付与(6か月)
2027年10月1日 … 11日付与(1年6か月)
2028年10月1日 … 12日付与(2年6か月)
2029年10月1日 … 14日付与(3年6か月)
実際には、管理をしやすくするために会社が基準日を全社で統一していることがあります。その場合は法定より早い時期に付与されます。詳しくは基準日の統一で整理しています。
試用期間も継続勤務に含まれる
継続勤務年数は雇入れの日から数えます。試用期間が終わった日からではありません。試用期間中も在籍している以上、期間に含まれます。
契約社員として入社した後に正社員になった場合も、雇用が継続していれば通算されます。契約の形式が変わっても、実質的に継続して雇用されていれば継続勤務として扱われると解されています。
育児休業や介護休業などで長期に休んだ期間も、在籍していれば継続勤務年数には含まれます。付与日数は勤続年数で決まるため、休業していた年も年数は進みます。ただし出勤率8割の要件は別に判定されます。
取得の理由は問われない
年次有給休暇は、労働者が請求する時季に与えることとされています。取得の理由を申告する義務はありません。会社が理由を聞くこと自体は行われますが、理由によって取得を認めないという扱いは想定されていません。
ただし使用者には、請求された時季に与えると事業の正常な運営を妨げる場合に他の時季に変更する権利(時季変更権)があります。これは取得そのものを拒めるものではありません。詳しくは時季変更権で整理しています。
使わなかった分はどうなるか
付与された日数のうち使わなかった分は翌年度に繰り越せますが、2年で時効にかかると解されています。繰り越せるのは前年度分までです。仕組みは繰越と2年の時効で整理しています。
まとめ
- 雇入れから6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤すると10日付与される
- 以後1年ごとに加算され、6年6か月で20日に達する
- 基準日は入社日から数えるのが法定。会社が統一していることもある
- 試用期間も継続勤務に含まれる
- 取得の理由は問われない
この記事の位置づけ
労働基準法の年次有給休暇に関するの一般的な内容を整理したもので、個別の事案について結論を示すものではありません。就業規則や労使協定、加入している健康保険の定めによって取り扱いは変わります。実際の判断が必要な場合は、勤務先の担当部署か、所轄の労働基準監督署・総合労働相談コーナーにご相談ください。
参考・出典
※2026年9月時点の法令にもとづいています。会社が法定を上回る日数や早い付与を定めている場合は結果が変わります。実際の日数は就業規則や労働契約で確認できます。