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住宅ローンはいくら借りられる?年収別の目安と「借りていい額」の決め方

更新日:2026-09-13

家を探しはじめて最初にぶつかるのが「うちはいくら借りられるんだろう?」という疑問です。結論から言うと、住宅ローンの借入可能額は年収 × 返済負担率から逆算され、そこに金利・返済期間・他の借入が影響します。目安は年収の5〜7倍とされますが、借入可能額は金利と返済期間で大きく変わるため、倍率だけでは判断しにくいのが実際です。

この記事では、年収別の借入可能額の目安、銀行が実際に見ている基準、そして「借りられる額」と「返し続けられる額」の差を数字で整理します。自分の条件で計算したい方は、先にシミュレーターを使ってから読み進めてもらってもかまいません。

年収を入れるだけで、返済負担率25%・30%・35%の借入可能額と、銀行の審査金利で見た上限額が同時に出ます。

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借入可能額は「年収 × 返済負担率」で決まる

金融機関が最初に見るのは返済負担率(返済比率)——年収に占める年間返済額の割合です。多くの銀行が審査基準としているのは30〜35%以内で、フラット35は年収400万円未満なら30%以下、400万円以上なら35%以下と明示しています。

つまり、借入可能額はこの順番で決まります。

  1. 年収 × 返済負担率 ÷ 12 = 月々返せると判断される金額
  2. そこから他の借入(車・奨学金など)の返済額を引く
  3. 残った金額を、金利と返済期間で割り戻した元金が借入可能額

年収が同じでも、金利が1%違えば借入可能額は数百万円変わります。「年収の何倍」という目安が当てにならないのはこのためです。

年収別の借入可能額の目安【早見表】

金利1.0%・返済期間35年・他の借入なし・元利均等返済で計算した早見表です。

年収25%(ゆとり)30%(標準)35%(審査上限)月々の返済額(30%)
300万円約2,214万円約2,657万円約3,100万円約7.5万円
400万円約2,952万円約3,543万円約4,133万円約10.0万円
500万円約3,690万円約4,428万円約5,166万円約12.5万円
600万円約4,428万円約5,314万円約6,199万円約15.0万円
700万円約5,166万円約6,199万円約7,233万円約17.5万円
800万円約5,904万円約7,085万円約8,266万円約20.0万円

金利・返済期間・他の借入を自分の条件に変えると数字は大きく動きます。借入可能額シミュレーターなら、スライダーを動かすだけで3パターンが同時に更新されます。

「借りられる額」と「返せる額」は別物

早見表の35%の列は、銀行が貸せると判断する上限にあたります。家計にどれだけ余裕を残すかは別の基準になるため、この2つは分けて考える必要があります。

年収500万円で35%まで借りるとどうなるか

年収500万円の手取りはおよそ390万円(月32.5万円)。返済負担率35%は月14.6万円の返済です。手取りに対する割合は約45%になり、ここから管理費・修繕積立金・固定資産税・火災保険・教育費が出ていきます。

同じ年収でも25%なら月10.4万円。差は月4.2万円=年50万円で、これは教育費や修繕費の積立にちょうど消える金額です。

住宅金融支援機構の調査でも、実際の購入者の年収倍率は6〜7倍前後が中心です。早見表で年収の8倍・9倍という数字が出るのは、金利1.0%で計算しているからにすぎません。

銀行は「審査金利3〜4%」で計算している

もうひとつ知っておきたいのが審査金利(ストレス金利)です。銀行は将来の金利上昇に備え、実際に適用する金利ではなく3〜4%程度の高い金利で返済負担率を判定します。

年収500万円・返済負担率35%・35年で比べると

計算に使う金利借入可能額
適用金利1.0%(実際に借りる金利)約5,166万円
審査金利3.0%(銀行の審査基準)約3,789万円

その差、約1,377万円。「ネットの試算では借りられるはずだったのに、銀行で減額された」という食い違いは、ほとんどがこれが原因です。

当サイトのシミュレーターは、この適用金利ベースと審査金利ベースを同じ画面に並べて表示します。事前審査に行く前に、銀行が出してくる金額の目安を知っておくと計画が崩れません。

審査金利は3.0%が初期値。適用金利と並べて、自分の年収でいくらまで通りそうかを確認できます。

審査金利ベースの上限額を計算してみる →

借入可能額を下げてしまう3つの要因

①他のローン(影響がいちばん大きい)

返済負担率は住宅ローン単体ではなく、マイカーローン・奨学金・カードローン・リボ払いなどの返済も合算して判定されます。

年収500万円・返済負担率30%・金利1.0%・35年なら借入可能額は約4,428万円。ここに毎月2万円の車のローンがあるだけで、借入可能額は約3,720万円まで下がります。その差は約700万円です。申し込み前に完済できるものは完済しておくのが有利で、使っていないカードローンの契約枠も解約しておくと安心です。

②勤続年数・雇用形態

返済負担率の条件を満たしていても、勤続年数が短い、契約社員・自営業で収入が安定していないと判断されると、減額されたり否決されたりします。転職直後に組む場合は、勤続1年を超えてから申し込むほうが通りやすくなります。

③頭金と諸費用の勘違い

物件価格のほかに、登記費用・ローン手数料・保証料・火災保険・仲介手数料・不動産取得税などの諸費用が物件価格の5〜10%かかります。3,000万円の物件なら200万円前後です。手元資金をすべて頭金に回すと諸費用が払えなくなるので、「頭金=自己資金−諸費用−生活防衛資金」で考えてください。

借入可能額を増やしたいときの選択肢と、その代償

方法効果注意点
返済期間を延ばす年収500万・30%なら35年で約4,428万円 → 40年で約4,944万円総利息が増え、返済が定年後まで残る
収入合算・ペアローン世帯年収で計算されるので大きく増えるどちらかの収入が止まったときの返済負担率が大きく上がる
頭金を増やす同じ借入額でも月々の負担が軽くなる諸費用と生活防衛資金を削らないこと
金利の低いローンを選ぶ年収500万・30%・35年なら1.0%と1.5%で約345万円の差変動金利は上昇リスクを織り込んで考える

いずれも借入可能額を増やす効果はありますが、同時に別のコストやリスクを伴います。返せる額から逆算して物件の予算を決めるという順序で考えると、増やす場合の代償も比較しやすくなります。

自分の借入可能額を1分で出す手順

借入可能額シミュレーターの使い方は3ステップです。

  1. 年収を入力:税込(源泉徴収票の「支払金額」)。共働きで収入合算するなら世帯の合計額
  2. 返済期間と金利を調整:適用金利は変動なら1.0〜1.5%台(2026年9月時点)、審査金利は3.0%のままでOK
  3. 他の借入と頭金を入力:車・奨学金の月返済額と、物件に充てられる自己資金

結果には、返済負担率25%・30%・35%それぞれの借入可能額と月々の返済額、審査金利ベースの上限、年収倍率、購入できる物件価格と諸費用の目安、金利別・返済期間別の比較まで表示されます。

結果を見るときのコツ

  • 25%の数字:家計に余裕を残したい場合の目安
  • 審査金利ベースの上限:銀行が提示してくる金額に近いのはこちら
  • この2つの幅の中で、どこに置くかを判断する
  • 金額が決まったら基本計算で返済スケジュールを、ローン控除で戻ってくる税金を確認する

よくある質問

Q. 表示された金額を銀行はそのまま貸してくれますか?

いいえ。返済負担率のほかに、勤続年数・雇用形態・過去の延滞履歴・団体信用生命保険の加入可否・物件の担保評価も審査されます。目安として使い、最終的には事前審査で確認してください。

Q. 年収の何倍までなら安全ですか?

一般的な目安は5〜7倍ですが、より正確なのは返済負担率で見ることです。手取り収入の20〜25%以内に月々の返済が収まっていれば、教育費や修繕費が増えても対応しやすくなります。

Q. ボーナス払いを使えばもっと借りられますか?

借入可能額は増えますが、ボーナスは減額・カットされる可能性があります。ボーナス払いなしで組める範囲に抑え、余裕が出た分は繰り上げ返済に回すほうが安全です。

まとめ

  • 借入可能額は「年収 × 返済負担率」から逆算される
  • 審査基準は返済負担率30〜35%、家計に余裕を残す目安は手取りの20〜25%
  • 銀行は審査金利3〜4%で判定するため、実際の提示額は試算より少なくなる
  • 他のローンが月2万円あると借入可能額は約700万円下がる
  • 物件価格とは別に諸費用が5〜10%必要

「いくらまで借りられるか」と「いくらなら返し続けられるか」は別の数字です。まずは自分の年収で3つの数字を出して、両方を並べてみてください。

年収・返済期間・金利・他の借入を入れるだけ。返済負担率別の借入可能額、審査金利ベースの上限、購入できる物件価格の目安がその場でわかります。

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この記事を書いた人

都内在住。Web制作・デザインに20年以上携わり、現在はインハウスでWeb制作や改善業務に関わっています。自身でも住宅ローンを組み、返済や見直しを経験してきました。実体験と調査をもとに、住宅ローンをできるだけわかりやすく整理して発信しています。

参考・出典