育休中の社会保険料はいつ免除される?月末ルールと14日ルールを整理する
更新日:2026-09-17
育児休業中は、健康保険と厚生年金保険の保険料が免除されます。ただし「育休を取った月はすべて免除」ではなく、月ごとに要件があります。
免除される月の2つの要件
月々の給与にかかる保険料は、次のどちらかを満たす月が免除されます。
- その月の末日が育児休業期間に含まれている
- 育休の開始日と終了日が同じ月にあり、その月の育休日数が14日以上
②は2022年10月から加わった要件です。それ以前は月末を含まないと免除されなかったため、月の途中だけ取る短期の育休では免除が受けられませんでした。
14日ルールは「開始日と終了日が同じ月」のときだけ
月をまたぐ育休の終了月には②を使えません。たとえば11月25日から12月10日まで取った場合、11月は月末を含むので免除、12月は月末を含まず、開始日が11月なので②にも当たらず免除されません。
具体例で確認する
| 育休の期間 | 免除される月 | 理由 |
|---|---|---|
| 11月1日〜11月28日 | 11月 | 同一月で28日(14日以上) |
| 11月10日〜11月25日 | 11月 | 同一月で16日(14日以上) |
| 11月10日〜11月22日 | なし | 同一月だが13日で足りない |
| 11月20日〜12月5日 | 11月のみ | 11月は月末を含む。12月は対象外 |
| 11月25日〜12月31日 | 11月・12月 | どちらも月末を含む |
| 12月1日〜翌年11月30日 | 12か月すべて | 各月の末日を含む |
賞与の保険料は要件が別
賞与にかかる保険料の免除は、月々の給与とは別の要件です。
賞与の保険料が免除されるのは、賞与の支給月の末日を含む、連続1か月を超える育児休業を取得している場合です。14日ルールは使えません。短期の育休では賞与分は免除されません。
本人負担も事業主負担も免除される
免除されるのは本人負担分だけではありません。事業主負担分も免除されます。会社にとっても負担が減る仕組みです。
免除の対象は健康保険料と厚生年金保険料です。雇用保険料は賃金に対してかかるものなので、賃金が支払われなければ結果として発生しません。
年金の額は減らない
保険料が免除された期間も、将来の年金額の計算では保険料を納めたものとして扱われます。免除されたぶん年金が減る、ということはありません。
健康保険についても、被保険者の資格は継続します。保険証はそのまま使えます。
手続は事業主が行う
免除を受けるには、事業主が「育児休業等取得者申出書」を年金事務所または健康保険組合に提出します。自動では免除されません。
育休の期間が予定より延びたり短くなったりした場合も届出が必要です。給与明細で保険料が引かれていないかを確認できます。
手取りで見ると給付率以上になる
働いているときは、額面から社会保険料と税が引かれます。育休中は給付が非課税で社会保険料もかからないため、支給額がそのまま手元に残ります。
月給30万円の場合のイメージ
働いているとき … 額面300,000円 − 社会保険料・税 = 手取りはおよそ24万円前後
育休中(67%) … 201,000円がそのまま手元に残る
額面に対する割合は67%でも、手取りに対しては8割前後になります。
実際の割合は月給や扶養の状況で変わります。育休手当の計算で条件を入れて確認できます。
まとめ
- 月末を含む月か、開始日と終了日が同じ月で14日以上の月が免除される
- 14日ルールは月をまたぐ育休の終了月には使えない
- 賞与は「支給月の末日を含む連続1か月超」が要件で、14日ルールは使えない
- 本人負担分も事業主負担分も免除され、年金額は減らない
- 手続は事業主が届け出る。自動ではない
ふたりの月給と育休の取り方を入れると、育児休業給付金・出生後休業支援給付金・出産手当金の合計と、社会保険料の免除額を計算できます。
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この記事の位置づけ
雇用保険法・健康保険法の育児休業に関するの一般的な内容を整理したもので、個別の事案について結論を示すものではありません。就業規則や労使協定、加入している健康保険の定めによって取り扱いは変わります。実際の判断が必要な場合は、勤務先の担当部署か、所轄の労働基準監督署・総合労働相談コーナーにご相談ください。
参考・出典
※2026年9月時点の法令・公表資料にもとづいています。支給限度額は毎年8月1日に見直されます。記事内の金額は当サイトの独自試算で、実際の支給額は直近6か月の賃金や標準報酬月額によって変わります。