育児休業給付金はいくら?67%と50%の計算方法と上限額を確認する
更新日:2026-09-17
育児休業給付金は雇用保険から支給される給付です。「だいたい給料の3分の2」と言われますが、計算の基礎になる金額には条件があり、上限もあります。この記事では計算方法を整理します。
計算式
育児休業給付金
休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 支給率
支給率 … 支給日数の通算180日目まで67%/181日目以降50%
休業開始時賃金日額とは
育児休業を開始する前6か月間の賃金を180で割った額です。月給が一定であれば、月給を30で割った額と同じになります。
- 基本給のほか、残業手当・通勤手当・住宅手当・家族手当など毎月支払われる手当を含む
- 賞与は含まない(3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は除かれる)
- 社会保険料や税を引く前の額面で計算する
賞与が含まれないため、年収に占める賞与の割合が大きい人ほど、年収から想像する額より給付は少なくなります。
上限額と下限額
休業開始時賃金日額には上限と下限があり、毎年8月1日に見直されます。令和8年8月1日から令和9年7月31日までは次のとおりです(2026年9月時点)。
| 項目 | 額 |
|---|---|
| 休業開始時賃金日額の上限 | 16,540円 |
| 休業開始時賃金日額の下限 | 3,203円 |
| 賃金月額の上限/下限 | 496,200円/96,090円 |
| 支給額の上限(67%・30日分) | 332,454円 |
| 支給額の上限(50%・30日分) | 248,100円 |
月給が496,200円を超えていても、給付の計算はこの額で頭打ちになります。すでに育休に入っている場合も、改定日以後の支給対象期間から新しい額が使われます。手続は要りません。
計算してみる
月給30万円で1年間(365日)育休を取る場合
休業開始時賃金日額 … 300,000円 ÷ 30 = 10,000円
67%の期間(180日) … 10,000 × 180 × 0.67 = 1,206,000円
50%の期間(185日) … 10,000 × 185 × 0.50 = 925,000円
─────────────
合計 … 2,131,000円
180日は「支給日数の通算」
67%から50%に切り替わるのは、支給日数の通算が180日を超えた時点です。暦の上で6か月経過した時点ではありません。
また、産後パパ育休(出生時育児休業給付金)で支給を受けた日数も、この180日に通算されます。28日取っていれば、その後の育休では152日目で67%が終わります。
受給の要件
育児休業給付金を受けるには、次の要件を満たすことが必要です。
- 雇用保険の被保険者であること
- 育児休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月(または就業した時間数が80時間以上の月)が12か月以上あること
- 休業期間中の就業日数が、支給単位期間ごとに10日以下(または就業時間が80時間以下)であること
- 休業期間中に支払われる賃金が、休業開始時賃金月額の80%未満であること
非課税で社会保険料もかからない
育児休業給付金には所得税も住民税もかかりません。また、育休中は健康保険・厚生年金保険の保険料が免除されます。
働いているときは額面から社会保険料と税が引かれて手取りが8割前後になるため、額面の67%の給付でも、手取りで見ると働いていたときの8割程度になる計算です。詳しくは社会保険料の免除で整理しています。
まとめ
- 休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 支給率で計算する
- 賃金日額は開始前6か月の賃金を180で割った額。賞与は含まない
- 支給率は通算180日目まで67%、181日目以降50%
- 令和8年8月1日からの上限は日額16,540円(67%で月332,454円)
- 給付は非課税で、育休中は社会保険料も免除される
ふたりの月給と育休の取り方を入れると、育児休業給付金・出生後休業支援給付金・出産手当金の合計と、社会保険料の免除額を計算できます。
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この記事の位置づけ
雇用保険法・健康保険法の育児休業に関するの一般的な内容を整理したもので、個別の事案について結論を示すものではありません。就業規則や労使協定、加入している健康保険の定めによって取り扱いは変わります。実際の判断が必要な場合は、勤務先の担当部署か、所轄の労働基準監督署・総合労働相談コーナーにご相談ください。
参考・出典
※2026年9月時点の法令・公表資料にもとづいています。支給限度額は毎年8月1日に見直されます。記事内の金額は当サイトの独自試算で、実際の支給額は直近6か月の賃金や標準報酬月額によって変わります。