出生後休業支援給付金:夫婦で14日以上取ると13%が上乗せされる仕組み
更新日:2026-09-17
出生後休業支援給付金は2025年4月に始まった制度です。育児休業給付金の67%に13%が上乗せされ、合わせて80%になります。ただし条件があり、そこがこの制度のいちばんの特徴です。
制度のあらまし
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付率 | 13%(育児休業給付金の67%に上乗せ) |
| 支給日数 | 最大28日 |
| 要件 | 夫婦がそれぞれ対象期間に通算14日以上の育休を取得 |
| 計算式 | 休業開始時賃金日額 × 支給日数(上限28日)× 13% |
ここがいちばん大事:夫婦まとめて効く
片方が14日に届かないと、両方とも出ません
この給付は、夫婦そろって要件を満たしたときに、ふたりとも受けられる仕組みです。片方が13日で終わると、その人だけでなくもう片方の13%も支給されません。14日を境に、世帯の受取額がまとまって動きます。
1日の差が世帯全体の給付を左右するため、日数を決めるときの分かれ目になります。育休手当の計算では、13日と14日で世帯の受取額がいくら変わるかを表で確認できます。
対象期間は父母で違う
「対象期間に14日以上」の対象期間は、父と母で違います。
| 対象 | 対象期間 |
|---|---|
| 父(配偶者) | 子の出生日から8週間以内 |
| 母 | 産後休業が終わった翌日から8週間以内 |
母は産後8週間が産後休業にあたるため、その後の8週間が対象期間になります。産後休業が終わってすぐ育休に入れば、そのまま対象期間に収まります。
父が「落ち着いてから3か月後に取る」といった取り方をすると、対象期間の外になるため13%は付きません。育児休業給付金の67%は出ますが、上乗せはなくなります。この給付を受けるなら、出生直後の時期に取ることが条件になります。
相手の取得が求められない場合
次のような場合は、配偶者の育児休業の取得は求められません。
- ひとり親家庭
- 配偶者が雇用保険の被保険者でない(自営業、専業主婦・主夫など)
- 配偶者が育児休業を取得できない事情がある場合
この場合は、本人が対象期間に14日以上取得していれば支給されます。
上限額
休業開始時賃金日額には上限があるため、13%の分にも上限があります。令和8年8月1日から令和9年7月31日までは次のとおりです(2026年9月時点)。
28日分の上限
16,540円(賃金日額の上限)× 28日 × 13% = 60,205円
出生時育児休業給付金(67%)の310,290円と合わせて、最大370,495円
「手取り10割相当」といわれる理由
67%と13%を足すと80%です。給付は非課税で社会保険料もかからないため、働いていたときの手取り(額面の8割前後)と近い水準になります。これが「手取り10割相当」と説明される理由です。
ただし実際の割合は月給や扶養の状況で変わります。額面が高いほど税・社会保険料の負担率も高いため、手取りに対する割合は変わってきます。
計算例
月給40万円の父が28日取得(夫婦とも要件を満たす場合)
休業開始時賃金日額 … 400,000 ÷ 30 = 13,333.3円
出生時育児休業給付金 … 13,333.3 × 28 × 0.67 = 250,133円
出生後休業支援給付金 … 13,333.3 × 28 × 0.13 = 48,533円
─────────────
合計 … 298,666円
まとめ
- 夫婦それぞれが対象期間に通算14日以上取ると、最大28日分に13%が上乗せされる
- 片方が足りないと両方とも支給されない
- 対象期間は父が出生日から8週間、母が産後休業終了の翌日から8週間
- ひとり親や配偶者が被保険者でない場合は、相手の取得は求められない
- 67%と合わせて80%になり、手取りで見ると働いていたときに近い水準になる
ふたりの月給と育休の取り方を入れると、育児休業給付金・出生後休業支援給付金・出産手当金の合計と、社会保険料の免除額を計算できます。
育休手当を計算する →登録不要・完全無料/入力内容はサーバーに送信されません
この記事の位置づけ
雇用保険法・健康保険法の育児休業に関するの一般的な内容を整理したもので、個別の事案について結論を示すものではありません。就業規則や労使協定、加入している健康保険の定めによって取り扱いは変わります。実際の判断が必要な場合は、勤務先の担当部署か、所轄の労働基準監督署・総合労働相談コーナーにご相談ください。
参考・出典
※2026年9月時点の法令・公表資料にもとづいています。支給限度額は毎年8月1日に見直されます。記事内の金額は当サイトの独自試算で、実際の支給額は直近6か月の賃金や標準報酬月額によって変わります。