制度の決まり

育児休業の延長:1歳6か月・2歳まで延ばせる条件を確認する

更新日:2026-09-17

育児休業は原則として子が1歳に達する日(1歳の誕生日の前日)までです。ただし一定の事情があれば延長できます。この記事では要件を整理します。

延長できる期間は2段階

段階いつまで必要な事情
原則子が1歳に達する日まで
1回目の延長1歳6か月に達する日まで保育所に入所できない等
2回目の延長2歳に達する日まで同上(引き続き解消しない)

延長は自動ではありません。それぞれの時点で要件を満たし、申し出ることが必要です。

延長が認められる事情

おもに次の2つです。

  1. 保育所等に入所を希望して申込みをしているが、入所できない場合
  2. 子を養育する予定だった配偶者が、死亡・負傷・疾病・離婚などにより養育が困難になった場合

①がもっとも多いケースです。認可保育所などへの入所を申し込んでいて、入所できない状態であることが必要です。

「申し込んでいない」と延長できません

保育所に入所できないことを理由に延長するには、実際に入所を申し込んでいることが前提です。申し込まずに「どうせ入れないから」という理由では要件を満たしません。入所不承諾(保留)の通知など、申込みと結果を示す書類が必要になります。

申請時に確認されること

育児休業給付金の延長の申請では、市区町村が発行する入所不承諾の通知書などを提出します。あわせて、入所の申込みの内容についても確認されます。

具体的には、申込みが延長を目的としたものではなく、速やかな職場復帰のために行われたものかどうかという観点です。申込書の写しの提出を求められることがあります。

たとえば、自宅から遠く通える見込みのない施設だけを希望していた、といった場合には、要件を満たさないと判断されることがあります。実際の取扱いはハローワークの判断によるため、事前に勤務先または管轄のハローワークで確認できます。

給付率は延長しても50%のまま

延長した期間も育児休業給付金は支給されますが、支給率は上がりません。支給日数の通算180日目までが67%、181日目以降が50%というルールは、延長期間も通して適用されます。

1歳まででも多くの場合は180日を超えているため、延長期間はほぼ50%になります。

月給30万円で2歳まで取得した場合のイメージ

賃金日額 10,000円
67%の期間(180日) … 1,206,000円
50%の期間(残りの日数) … 1日あたり5,000円

延長期間は1か月あたりおよそ15万円の水準になります。

社会保険料の免除も続く

延長した期間も、育児休業等期間中の社会保険料の免除は続きます。ただし、延長にあわせて事業主が届出を行う必要があります。

免除の要件(月末を含む月、または同一月に14日以上)は延長期間も同じです。

パパ・ママ育休プラス

延長とは別に、父母がともに育児休業を取る場合に、1歳2か月まで取得できる仕組みがあります。パパ・ママ育休プラスと呼ばれます。

これは保育所に入れないといった事情がなくても使える制度です。ただし1人あたりの休業期間の上限は1年間(母の場合は産後休業を含む)で変わりません。夫婦で時期をずらすことで、世帯として休む期間を2か月延ばせる、という仕組みです。

申し出の期限

延長の申し出には期限があります。1歳到達日の翌日から延長する場合は、原則としてその2週間前までに申し出ることとされています。

保育所の結果が出る時期と重なるため、申込みの結果がいつ出るかを早めに確認しておくと、手続が間に合いやすくなります。

まとめ

  • 原則は子が1歳に達する日まで。1歳6か月、さらに2歳まで延長できる
  • 保育所に入所を申し込んでいて入所できないこと等が要件
  • 申し込んでいなければ延長できない。不承諾の通知などが必要
  • 延長しても支給率は上がらず、多くの場合50%になる
  • 父母ともに取る場合は、パパ・ママ育休プラスで1歳2か月まで取れる

ふたりの月給と育休の取り方を入れると、育児休業給付金・出生後休業支援給付金・出産手当金の合計と、社会保険料の免除額を計算できます。

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この記事を書いた人

都内在住。Web制作・デザインに20年以上携わり、現在はインハウスでWeb制作や改善業務に関わっています。育児休業の制度が数年おきに変わるため、雇用保険と健康保険のどちらから何が出るのかを自分で整理したものを発信しています。

この記事の位置づけ

雇用保険法・健康保険法の育児休業に関するの一般的な内容を整理したもので、個別の事案について結論を示すものではありません。就業規則や労使協定、加入している健康保険の定めによって取り扱いは変わります。実際の判断が必要な場合は、勤務先の担当部署か、所轄の労働基準監督署・総合労働相談コーナーにご相談ください。

参考・出典

※2026年9月時点の法令・公表資料にもとづいています。支給限度額は毎年8月1日に見直されます。記事内の金額は当サイトの独自試算で、実際の支給額は直近6か月の賃金や標準報酬月額によって変わります。