走行距離だけで中古車の相場を見るとどれだけずれるか
更新日:2026-09-25
「走行距離が5万kmだから、だいたいこれくらい」という見方には落とし穴があります。年式と走行距離は強く結びついているためです。
2つは独立していません
新しい車ほど走行距離が短いのは当たり前で、これは数字にも出ます。当サイトの計算機に入れた7台の例では、年式と走行距離の相関係数は−0.97でした。ほとんど一直線に並ぶ関係です。
このため、走行距離だけを見て「1万kmあたり何万円下がる」と読むと、その中に年式が古いことの影響も混ざります。走行距離のせいだと思っていた下落の一部が、実は年数のぶんだった、ということが起きます。
どれだけずれるか
価格が年式と走行距離の両方で決まる人工データを作り、同じ10台から「走行距離だけ」で推定した場合と「年式も入れて」推定した場合の誤差を200通りで測りました。
| 使ったもの | 真の価格との差(中央値) |
|---|---|
| 走行距離だけ | 12.3万円 |
| 年式と走行距離の両方 | 4.8万円 |
誤差が半分以下になります。掲載価格を集めるとき、価格と走行距離だけでなく年式も一緒に書き写す価値はここにあります。
それでも「1万kmあたり何万円」は出しにくい
年式と走行距離がここまで強く結びついていると、「年式のぶん」と「走行距離のぶん」を分けて取り出すことができません。分けようとすると数字が不安定になり、集めたデータが少し違うだけで大きく変わります。
ただし、これは個別の係数を読むときの話です。両方まとめて使った推定そのものは、集めた範囲の中であれば問題なく使えます。当サイトの計算機が、相関が強いときに「1万kmあたり何万円」を表示せず、推定値だけを出しているのはこのためです。
分けて見たい場合。 年式をそろえて、走行距離だけが違う車を集めると、走行距離の効き方だけを取り出せます。逆に走行距離が近い車で年式を散らせば、年式の効き方が見えます。知りたいほうを散らし、もう片方をそろえるのが手順です。
この数字について
人工データで計算したもので、実際の中古車で測った値ではありません(2026年9月時点)。相関係数の−0.97は、計算機のページで例として使っている実在の掲載条件7台から求めた値です。
集めるときの実務
掲載を書き写すとき、価格だけでなく年式と走行距離も一緒に取ります。手間は増えますが、3つそろっていれば自分の条件に寄せた計算ができます。
| 書き写すもの | なぜ要るか |
|---|---|
| 価格 | 分布を出すため |
| 年式 | 自分の車の年式に寄せるため |
| 走行距離 | 自分の走行距離に寄せるため |
検索結果の一覧画面に3つとも出ていることが多いので、1台あたり数秒で書き写せます。表計算ソフトに並べておくと、そのまま貼り付けられます。
範囲の外は当てになりません
集めた掲載が年式2020〜2023年のものばかりのとき、2015年式の推定を出すと、計算式を範囲の外まで延ばしているだけになります。近いところでは合っていても、離れるほどずれます。
自分の車の条件が集めた範囲の中に入るように、近い条件の掲載を含めて集めるのが確実です。当サイトの計算機は、範囲の外に出ている場合にその旨を表示します。
似た中古車の掲載価格を貼り付けると、中央値と四分位の相場帯、年式と走行距離に合わせた推定、買取の割合の目安が出ます。登録も個人情報も要りません。
相場帯を計算する →登録不要・完全無料/入力内容はサーバーに送信されません
この記事の位置づけ
中古車の売却について一般的な内容を整理したものです。査定額や成約額を保証するものではなく、個別の契約について結論を示すものでもありません。買取店ごとに約款や手続きが違い、税や登録の扱いも車の状態や手放し方によって変わります。実際に売却するときは、契約書の条件と、お住まいの自治体・運輸支局の案内をご確認ください。トラブルになった場合は、消費者ホットライン(188)や国民生活センターに相談できます。
この記事について
※2026年9月時点の公表資料と各社の案内にもとづいています。当サイトは中古車の相場データを持たず、掲載価格から計算する仕組みのため、記事中の金額は計算例か、人工データでの実測です。実際の相場を示すものではありません。