ボーナスの手取りはいくら?賞与から引かれるものの内訳
更新日:2026-09-14
ボーナスの支給額を聞いて期待していたら、振り込まれた金額が思ったより少なかった——よくある話です。賞与からも社会保険料と所得税が引かれるためで、手取りは額面の8割前後になるのが一般的です。
賞与から引かれるもの
| 項目 | 2026年度の料率(本人負担) |
|---|---|
| 健康保険料(+子ども・子育て支援金) | 5.065%(協会けんぽ全国平均) |
| 介護保険料(40〜64歳のみ) | 0.81% |
| 厚生年金保険料 | 9.15% |
| 雇用保険料 | 0.5% |
| 所得税 | 前月の給与額と扶養人数で決まる率(0〜45.945%) |
住民税は賞与から引かれません。住民税は前年の所得にもとづく年税額を12回に分けて毎月の給与から天引きするため、賞与月に上乗せされることはありません。
額面50万円のボーナスで計算すると
賞与50万円・39歳以下・扶養なしの場合
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 健康保険料+子ども・子育て支援金 | 25,325円 |
| 厚生年金保険料 | 45,750円 |
| 雇用保険料 | 2,500円 |
| 社会保険料の合計 | 73,575円 |
| 所得税(税率6.126%の場合) | 26,123円 |
| 手取り | 約400,302円 |
手取り率は約80%。40〜64歳の場合は介護保険料(4,050円)が加わり、約79%になります。
賞与の所得税は月給と計算方法が違う
毎月の給与は「源泉徴収税額表」の月額表で計算しますが、賞与は「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使います。
- 前月の給与から社会保険料を引いた金額を求める
- その金額と扶養親族の人数から、賞与にかける税率を表で調べる
- 賞与から社会保険料を引いた金額に、その税率をかける
つまり、賞与の所得税は前月の給与額で決まります。前月にたまたま残業が多かった場合、賞与にかかる税率が一段上がることがあります。
ただしこれは仮の徴収です。年間の正しい税額は年末調整で計算し直されるため、多く引かれていれば12月に還付されます。
賞与の社会保険料には上限がある
| 保険 | 上限 |
|---|---|
| 健康保険 | 年度の累計で573万円まで |
| 厚生年金 | 1か月あたり150万円まで(同月に複数回なら合算) |
賞与が1回150万円を超える場合、超えた部分に厚生年金保険料はかかりません。高額の賞与では手取り率が上がる方向に働きます。
年収に占める賞与の割合と手取りの関係
「賞与が多いほうが社会保険料で損」という話を聞くことがありますが、月給と賞与の料率は同じです。年収が同じなら、賞与の割合を変えても社会保険料の総額はほとんど変わりません。
年収600万円・賞与の割合を変えた場合
| 賞与の割合 | 年間の社会保険料 | 年間手取り |
|---|---|---|
| 0%(賞与なし) | 88万円 | 466万円 |
| 20%(120万円) | 88万円 | 466万円 |
| 40%(240万円) | 88万円 | 466万円 |
差が出るのは、標準報酬月額や標準賞与額の上限に達する高年収の場合です。
賞与の割合で変わるのは、むしろ毎月の家計の回しやすさです。月給部分が少ないほど、賞与が出るまでの資金繰りは厳しくなります。
よくある質問
Q. 「基本給の2か月分」と言われた場合の手取りは?
基本給30万円なら額面60万円、手取りは約48万円が目安です(39歳以下・扶養なし)。基本給に対する支給月数で提示された場合、諸手当は含まれない点に注意が必要です。
Q. 退職予定でも賞与から社会保険料は引かれますか?
賞与を受け取った月の末日より前に退職した場合、その月は社会保険の被保険者期間に含まれないため、健康保険料・厚生年金保険料はかかりません(雇用保険料と所得税はかかります)。退職日によって手取りが変わる場面です。
Q. 育休中の賞与はどうなりますか?
育児休業中に支給される賞与は、一定の要件を満たすと社会保険料が免除されます(連続1か月超の育休が必要など)。所得税と雇用保険料はかかります。
まとめ
- 賞与の手取りは額面の約80%(40〜64歳は約79%)
- 引かれるのは健康保険・厚生年金・雇用保険・所得税。住民税は引かれない
- 賞与の所得税は前月の給与額で税率が決まり、年末調整で精算される
- 年収が同じなら、賞与の割合を変えても社会保険料の総額はほぼ変わらない
参考・出典
※記事内の試算は当サイトの独自試算です(2026年度の料率・令和8年分の税制にもとづく概算)。社会保険料の等級、健康保険組合ごとの料率差、自治体ごとの住民税の差、個人ごとの各種控除は反映していません。