離婚後の再婚
再婚の割合・費用・法改正と養子縁組・養育費
公開日:2026-04-10 更新日:2026-09-26
再婚は、婚姻全体の約4分の1を占めています。前の結婚で決めた養育費や財産の扱いが、再婚によって変わることがあります。
この記事では、再婚の統計と費用、2024年の法改正、子どもとの養子縁組、見直しておく書類までを1本にまとめています。
再婚の割合
厚生労働省の人口動態統計によると、2023年の婚姻件数のうち、夫婦の一方または双方が再婚のケースは約26%で、およそ4組に1組です。
一般に、男性のほうが女性より再婚する割合が高く、年齢が上がるほど再婚の割合は下がる傾向があるとされています。一方で、50代・60代向けの結婚相談や出会いのサービスが増え、年齢の高い層の再婚の選択肢は以前より広がっています。
出会い方の変化
- マッチングアプリ・オンラインのサービス(特に40代以下で広がる)
- 婚活パーティー・結婚相談所
- 職場・趣味・友人の紹介
- シニア向けの出会いのサービス(50代以上)
お金の話を出会って早い段階で求められるなど、金銭のトラブルにつながる例もあるため、相手の身元や条件を確かめる手段を持っておくと判断材料が増えます。
再婚にかかる費用
再婚にも初婚と同じような費用がかかりますが、式を省く・同居から始めるなど、規模を小さくする人も多くいます。
2024年4月の法改正
2024年4月1日に施行された民法の改正で、再婚に関わる次の点が変わりました。
- 女性の再婚禁止期間(離婚後100日)が廃止された。女性も男性と同じく、離婚後すぐに再婚できるようになりました
- 嫡出推定の見直し。離婚などから300日以内に生まれた子でも、母が再婚した後に生まれた場合は、再婚後の夫の子と推定されるようになりました
- 子の父を否認する訴えを起こせる人が、夫だけでなく子と母にも広がりました
再婚禁止期間は、生まれた子の父がどちらと推定されるかが重ならないように設けられていたもので、嫡出推定の見直しによって必要がなくなったと説明されています。
連れ子との養子縁組
再婚相手に子どもがいる場合、一緒に暮らしていても、それだけでは法律上の親子にはなりません。相続や扶養の関係をつくるには養子縁組をする方法があります(義務ではありません)。
| 普通養子縁組 | 特別養子縁組 | |
|---|---|---|
| 手続き | 市区町村への届出 | 家庭裁判所の審判 |
| 実の親との関係 | 続く(相続なども続く) | 原則として終わる |
| 家庭裁判所の許可 | 未成年を養子にするときは原則必要。ただし配偶者の子(連れ子)なら不要 | 審判そのものが必要 |
養子が15歳未満の場合は、子どもの法定代理人(親権者)が本人に代わって縁組を承諾します。
子どもの名字と戸籍
再婚しても、連れ子の名字や戸籍は自動的には変わりません。子どもを再婚後の戸籍に入れて名字をそろえる方法は、主に次の2つです。
- 再婚相手と養子縁組をする:養親の名字になり、養親との間に相続・扶養の関係が生まれる
- 養子縁組をせずに名字だけを変える:家庭裁判所の「子の氏の変更許可」を得てから、市区町村に入籍届を出す。再婚相手との間に法律上の親子関係は生まれない
どちらを選ぶかで、相続・扶養・前の親との養育費の関係が変わるため、子どもの年齢や意思も含めて比べることになります。
ひとり親の手当と再婚
児童扶養手当は、受け取っている親が再婚すると受け取る資格がなくなります。婚姻届を出していなくても、事実上の婚姻関係(同居や、定期的な訪問・生活費の援助がある関係など)が始まった時点で対象外になるとされ、自治体への届出が必要です。届出が遅れると、受け取った手当を返すことになります。自治体の医療費助成なども、同じようにひとり親であることが条件になっているものがあります。
前の結婚の養育費への影響
再婚は、前の結婚で決めた養育費の見直しの理由になることがあります。
- 子どもと暮らす側が再婚し、再婚相手が子どもと養子縁組をした場合:養親が第一に扶養を担うと考えられるため、支払う側からの減額の求めが認められる場合がある
- 支払う側が再婚し、扶養する家族が増えた場合:支払う側からの減額の求めが認められる場合がある
- 養子縁組をしていない場合:再婚しただけでは、原則として養育費の額は変わらないとされている
いずれも自動的に変わるわけではなく、まず当事者で話し合い、まとまらなければ家庭裁判所の調停で決めます。受け取る側・支払う側のどちらにとっても家計が変わる話なので、事情が変わったときに見直すルールを最初の取り決めに入れておく人もいます(養育費の計算方法)。
再婚前に見直すお金と書類
- 生命保険の受取人(前の配偶者のままになっていないか)
- 遺言書の作成・見直し(前の結婚の子どもと、新しい配偶者への配分)
- 不動産の名義と住宅ローンの契約(前の配偶者との共有・連帯保証が残っていないか)
- iDeCoや企業型確定拠出年金などの受取人の指定
- 勤務先の扶養・手当の届出、健康保険の扶養
前の結婚の子どもは、再婚後も相続人です。新しい配偶者も相続人になるため、財産の分け方について希望がある場合は遺言書で残しておくと、相続のときの話し合いの材料になります。
婚姻届を出さない選択(事実婚)
再婚の形として、婚姻届を出さずに一緒に暮らす事実婚を選ぶ人もいます。名字や戸籍が変わらない、前の結婚の子どもの戸籍に影響しないといった点を理由に挙げる人がいる一方で、事実婚の相手は法律上の相続人にならないため、財産を残したい場合は遺言書などで備える必要があります。また、上で触れたとおり、児童扶養手当は事実婚でも対象外になるとされています。婚姻届を出すかどうかで、相続・税・手当の扱いがそれぞれ変わるため、項目ごとに並べて比べることができます。
話し合っておくこと
再婚を考えるときに、あらかじめ話し合っておく項目として挙げられるのは次のようなものです。
- 前の離婚をそれぞれどう受け止めているか
- 子どもとの関わり方(養子縁組をするか、前の配偶者との親子交流をどう続けるか)
- 前の結婚の養育費・財産分与・住宅ローンなどが整理されているか
- 住まいと家計の分け方(共通の口座をつくるか、それぞれで管理するか)
- 一緒に生活できるかを確かめる期間を取るか
離婚後の気持ちの回復と、新しいパートナーとの関係づくりは、人によって順番も速さも違います(離婚後のメンタルヘルスと再出発)。
制度の一般的な仕組みと、判断に使える数字を整理したものです。個別の事情でどう扱われるかは、弁護士・法テラス・年金事務所・税務署・自治体の窓口などで確認できます。
費用の目安は当サイトの独自の目安です(2026年9月時点)。養育費の見直しや養子縁組の扱いは個別の事情で変わるため、家庭裁判所や弁護士に確認できます。
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