計算例

極端に高い・安い中古車の掲載をどう扱うか

更新日:2026-09-25

掲載価格を並べると、明らかに離れた1台が混ざることがあります。除いて考えるべきか、そのまま残すか。まず線の引き方から整理します。

機械的な線引き:四分位の幅の1.5倍

よく使われるのが、箱ひげ図と同じ考え方です。真ん中の半分の幅(第3四分位 − 第1四分位)を四分位範囲と呼び、その1.5倍より外にあるものを外れ値とします。

  • 下側の線 = 第1四分位 − 1.5 × 四分位範囲
  • 上側の線 = 第3四分位 + 1.5 × 四分位範囲

この線引きの利点は、見た目の印象ではなく分布そのものから決まることです。データが広く散らばっていれば線も広がり、狭ければ線も狭くなります。

どれくらい拾えて、除くと何が変わるか

10台のうち1台だけを高い価格に置き換え、この線引きで拾えるかと、除いたときに中央値・平均がどれだけ動くかを200通りで測りました。

混ぜた価格拾えた割合除くと中央値が動く幅平均が動く幅
ほかの車の2倍78%2.7万円17.4万円
3倍98%4.0万円36.0万円

注目したいのは、除いても中央値はほとんど動かないことです。動くのは平均のほうで、3倍の外れ値を除くと36万円動きます。つまり中央値で見ているなら、外れ値を除く作業の重要度は下がります。

それでも機械的に除いてはいけません

離れているのには理由があります。

高いほうに離れる理由安いほうに離れる理由
特別仕様・限定車修復歴あり
低走行・ワンオーナー過走行
希少なオプション修理が必要な状態
登録済未使用車車検切れ・書類が揃っていない

自分の車が「修復歴あり」なら、安いほうに離れている掲載こそ比べる相手です。機械的に除くと、比べるべき相手を捨てることになります。

使い分け。 線引きは「ここを確認してください」という印として使い、理由が分かったものだけを判断して除く。理由が分からないものは残したまま中央値で見る。これで大きくは外れません。

この数字について

人工データで計算したもので、実際の中古車で測った値ではありません(2026年9月時点)。

自分の車が外れ値の側にある場合

修復歴あり、過走行、特別仕様といった条件を自分の車が持っているなら、比べる相手は同じ条件の掲載です。

  • 修復歴あり → 検索の条件で「修復歴あり」に絞ります
  • 過走行 → 走行距離の下限を上げて絞ります
  • 特別仕様・限定車 → グレード名で絞ります。台数が少なければ範囲を広げます

条件を合わせると台数が減るので、分布は読みにくくなります。その場合は幅を広く見積もるほうが実際に近づきます。狭い範囲を1つの数字で言い切ると、外れやすくなります。

掲載が1台しかないとき

希少な条件だと、該当する掲載が1〜2台ということがあります。その場合、それは相場ではなくその1台の売り出し価格です。中央値も四分位も意味を持ちません。条件を1段階緩めて、そこからの差分として考えるほうが読めます。

似た中古車の掲載価格を貼り付けると、中央値と四分位の相場帯、年式と走行距離に合わせた推定、買取の割合の目安が出ます。登録も個人情報も要りません。

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この記事を書いた人

都内在住。Web制作・デザインに20年以上携わり、現在はインハウスでWeb制作や改善業務に関わっています。自分の車を売るときに、値段を見るだけのつもりが登録を求められて手が止まった経験から、掲載価格だけで相場を出せる計算機を作り、その使い方と売却まわりの手続きを整理しています。

この記事の位置づけ

中古車の売却について一般的な内容を整理したものです。査定額や成約額を保証するものではなく、個別の契約について結論を示すものでもありません。買取店ごとに約款や手続きが違い、税や登録の扱いも車の状態や手放し方によって変わります。実際に売却するときは、契約書の条件と、お住まいの自治体・運輸支局の案内をご確認ください。トラブルになった場合は、消費者ホットライン(188)や国民生活センターに相談できます。

この記事について

※2026年9月時点の公表資料と各社の案内にもとづいています。当サイトは中古車の相場データを持たず、掲載価格から計算する仕組みのため、記事中の金額は計算例か、人工データでの実測です。実際の相場を示すものではありません。