仕組み

あみだくじは本当に公平か:横線の本数と偏りを実測して確かめる

更新日:2026-09-17

あみだくじは「公平な決め方」として使われます。ただ、公平さには2つの意味があり、片方は必ず成り立ち、もう片方は作り方によっては成り立ちません。実測して確かめます。

必ず成り立つ公平さ:かぶらない

あみだくじでは、2人が同じ結果にたどり着くことはありません。これは横線の本数に関係なく成り立ちます。

理由は単純で、横線は「隣り合う2本を入れ替える」操作だからです。入れ替えを何回繰り返しても、入れ替えである以上は必ず1対1の対応が保たれます。出発点が違えば到着点も違います。

当たりくじを1本だけ用意すれば、必ず1人だけが当たります。これがあみだくじの基本的な性質です。

成り立つとは限らない公平さ:偏らない

もうひとつは「どの結果になる確率も同じか」です。こちらは横線の本数によって変わります。

極端な例として、横線が1本もなければ、全員がまっすぐ下に降りて出発点と同じ位置に着きます。確率は偏るどころか固定です。横線が少ないと、これに近い状態になります。

実測してみる

6人のあみだくじで、横線の行数を変えながらいちばん左の人がどこに着くかを20万回ずつ数えました。6人なので、完全に均等なら各16.67%になります。

横線の行数いちばん低い確率いちばん高い確率ばらつき(最大−最小)
1行0.00%49.89%49.89ポイント
2行8.60%24.95%16.35ポイント
3行13.45%22.00%8.55ポイント
5行16.04%17.12%1.08ポイント
8行16.57%16.79%0.22ポイント
12行16.57%16.75%0.17ポイント
20行16.60%16.76%0.16ポイント

1行だと、たどり着けない場所があるうえに半分近くが1か所に集中します。3行でもまだ8.55ポイントの差があります。8行あたりでほぼ均等になり、それ以上増やしても大きくは変わりません

紙に手で書くあみだくじは、横線が2〜3本のことがあります。この実測でいえば、そのくらいの本数では偏りが残ります。「必ず1人が当たる」という性質は保たれますが、「誰が当たりやすいか」は出発点によって変わります。

このツールでの作り方

当サイトのあみだくじメーカーでは、横線の行数を8行と人数×2のうち大きいほうにしています。6人なら12行、10人なら20行です。上の実測でいうと、ばらつきが0.2ポイント以下に収まる範囲です。

横線は各行で隣り合わないように置いています。同じ行で隣り合う位置に線があると、入れ替えが打ち消し合って動きが減るためです。

乱数列を2つに分けている理由

あみだくじの結果は、横線の配置下端に並ぶ結果の順番の2つで決まります。当サイトの実装では、この2つに別々の乱数列を使っています。

実装のしかた

① シードから乱数列を作り、横線の配置を決める
② その乱数列から新しいシードを作り、別の乱数列で結果の並びをシャッフルする

同じ乱数列を続けて使うと、横線の配置と結果の並びの間にわずかな相関が生じることがあります。列を分けておくと、この心配がなくなります。性能のための工夫ではないので、実装を変えるときもここは残しています。

同じURLなら同じ結果になる

乱数のシードはURLに入っています。そのため、同じURLを開けば誰が開いても同じ結果になります。参加者それぞれが自分の端末で開いても、結果が食い違うことはありません。

逆に言えば、作った人が結果を先に見ることもできます。この点が気になる場合は、全員がそろってから作るか、結果を固定しないルーレットを使う方法があります。

まとめ

  • あみだくじは横線の本数によらず、2人が同じ結果になることはない
  • ただし「どの結果も同じ確率か」は本数による。1行だと49.89ポイントの偏りが出る
  • 実測では8行あたりでばらつきが0.22ポイントまで下がる
  • このツールは8行と人数×2の大きいほうを使っている
  • 横線の配置と結果の並びで乱数列を分けている

人数と名前を入れるだけであみだくじができます。作った内容はURLになるので、貼るだけで参加者と共有できます。

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この記事を書いた人

都内在住。Web制作・デザインに20年以上携わり、現在はインハウスでWeb制作や改善業務に関わっています。飲み会の幹事や当番決めで毎回もめるのが面倒で、決め方の仕組みそのものを調べて整理したものを発信しています。

この記事の位置づけ

一般的な考え方と、当サイトのツールの実装を説明したものです。お金のやりとりや当番の決め方は、最終的にはその場の合意で決まります。この記事は判断の材料を並べたもので、特定のやり方を勧めるものではありません。

この記事について

※当サイトのツールの実装と、その考え方をまとめたものです(2026年9月時点)。