年金

年金の仕組みと受取額の計算方法

最終更新日:2026年4月

日本の年金制度の基本構造

日本の公的年金は「2階建て」の構造になっています。

  • 1階部分:国民年金(基礎年金):20歳〜60歳の全国民が加入。保険料は一律(2024年度:月16,980円)
  • 2階部分:厚生年金:会社員・公務員が上乗せで加入。保険料は収入比例

bar_chart 年金の種類と受取額の目安(2024年度)

種類対象満額・平均月額
老齢基礎年金(国民年金)40年加入の場合約68,000円/月
老齢厚生年金(厚生年金)会社員平均約145,000円/月(基礎年金含む)
自営業者・フリーランス国民年金のみ最大68,000円/月

※厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より

国民年金と厚生年金の違い

国民年金(基礎年金)

20歳〜60歳の40年間(480ヶ月)保険料を全額納付した場合に満額(2024年度:年816,000円・月68,000円)受け取れます。

納付月数が少ないほど受取額は比例して減ります。例えば30年(360ヶ月)しか納付していなければ、満額の75%(月約51,000円)となります。

未納期間がある場合、60歳以降に「任意加入制度」を利用して保険料を追納できます(65歳まで)。

厚生年金(報酬比例部分)

会社員・公務員が加入する厚生年金は、給与(標準報酬月額)と加入期間に応じて受取額が決まります。簡易的な計算式は以下の通りです。

calculate 厚生年金の計算式(簡易)

老齢厚生年金(年額)= 標準報酬月額 × 5.481/1000 × 加入月数

例:平均月収30万円・30年(360ヶ月)加入の場合

300,000 × 0.005481 × 360 ≒ 591,948円(年額) ≒ 約49,329円/月

※これに国民年金(基礎年金)が加算されます

ねんきん定期便の見方

毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」には、あなたの年金加入状況と将来の年金見込み額が記載されています。

  • 封書(35歳・45歳・59歳の節目年齢):これまでの加入履歴と見込み額が詳しく記載
  • はがき(その他の年齢):直近1年分の加入状況と累計保険料が記載

「ねんきんネット」(日本年金機構のオンラインサービス)に登録すると、いつでも最新の年金見込み額を確認できます。

warning ねんきん定期便に記載の見込み額は参考値

定期便の試算は「今後も同じ条件で加入を続けた場合」の見込み額です。転職・フリーランス転向・育休取得などがある場合は実際の額と異なります。当サイトの年金シミュレーションで、複雑なキャリアでも試算できます。

繰り上げ受給・繰り下げ受給とは

老齢年金は原則65歳からの受給ですが、60〜64歳での「繰り上げ受給」と、66〜75歳での「繰り下げ受給」を選択できます。

bar_chart 繰り上げ・繰り下げの増減率

受給開始年齢増減率月額の変化(月15万円の場合)
60歳(最早)▲24%約11.4万円/月
62歳▲14.4%約12.8万円/月
65歳(標準)±0%15.0万円/月
68歳+25.2%約18.8万円/月
70歳+42%約21.3万円/月
75歳(最遅)+84%約27.6万円/月

繰り上げ受給のメリット・デメリット

  • check_circle 早く受け取れる(60歳から)
  • check_circle 健康不安がある場合は合理的な選択肢になりえる
  • cancel 一生涯、減額された金額が続く(取り消し不可)
  • cancel 繰り上げ開始が早いほど損益分岐点(65歳受給と累計受取額が逆転する年齢)が遅くなる

繰り下げ受給のメリット・デメリット

  • check_circle 月々の受取額が大きく増える(70歳開始で+42%)
  • check_circle 長生きするほど有利(損益分岐点は80歳頃)
  • cancel 受給開始までの生活費を別途確保する必要がある
  • cancel 早期死亡した場合は総受取額が少なくなる

lightbulb 繰り下げが有利になる目安

65歳受給と比較して、70歳受給が有利になるのは概ね80歳以降です。男性の平均寿命が約81歳(2023年)・女性が約87歳ですので、特に女性や健康な方は繰り下げを検討する価値があります。

年金額を増やすためにできること

  • 追納:過去の未納・猶予分の国民年金保険料を追納する(10年以内分)
  • 任意加入:60歳以降も国民年金に任意加入して加入期間を延長する(最大65歳まで)
  • 繰り下げ受給:受給開始を遅らせて月々の受取額を増やす
  • 在職老齢年金の確認:65歳以降も働く場合、一定以上の収入があると年金が調整されることがあります

年金シミュレーションで自分の額を確認

当サイトの年金シミュレーションでは、会社員・フリーランス・無職など複雑なキャリアでも年金受取額を試算できます。ねんきん定期便がなくても計算できるので、まずはシミュレーションで目安を把握してみましょう。

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